会社ホームページをリニューアルしました。
今回は、チームメンバーや外部の方にはお願いせず、PC版とスマホ版の調整、レイアウトの組み替え、コードの修正まで含めて、全部自分ひとりで手を動かしました。
「見た目がきれいになった」という以上に、
ブラインドファストという会社の“今の姿”と“これからやりたいこと”を、ちゃんと1枚のページに載せられるようになった、という感覚があります。
事業が一本の線でつながった
今回いじっていて、一番大きかった気づきは、
「これまでやってきたことが、一本の線でつながった」という感覚でした。
・赤坂経済新聞や六本木経済新聞などのローカルニュース
・上京ライフ
・トラノモンフリーマガジン「60min」や「田町?」
・新しく立ち上げた出版レーベル「しろくろ書房」
ふだんはどうしても、目の前のプロジェクトに意識が寄ってしまって、
たとえば赤坂経済新聞のことばかり考えていると、上京ライフの更新が後回しになってしまったり。
「今日どの畑を耕すか?」みたいな気持ちで、頭の中でチャンネルを切り替え続けていました。
でも、自分の手でトップページの構成を組み替えていくうちに、感覚が変わりました。
自分の家の庭を見るだけで、全体を把握できるようになったような感覚です。
この場所にはローカルニュース、この場所には上京者のストーリー、
ここには本というかたちにまとめたことばたち。
それぞれバラバラに見えていたものが、「まちと企業と人をつなぐ編集・制作チーム」という一本の道の上に並んで見えてきました。
事業責任者が自分でサイトをいじる意味
今回あらためて実感したのは、事業責任者自らが、ある程度コードを触れて、
サイトの構造を動かせることの大切さです。やってみて感じたメリットを挙げると――
① 意思決定と反映がとにかく速い
「この順番だと、会社の“顔”が違うな」
「この言葉じゃ、本当に伝えたいことと少しズレているな」
そう感じた瞬間に、自分の手で直せる。
誰かに説明して、見積もりをもらって、修正依頼して…というラグがないので、
事業のスピードそのものが上がる感覚がありました。
② パートナーと同じ目線で話せる
もちろん今後も、デザイナーさんやコーダーさんと一緒にものづくりをしていきます。
そのときにも、「なんとなく、こういう雰囲気で」ではなく、
「PC版ではここをこう分けて、SPではここで改行してほしい」といった、
具体的なオーダーができるのは大きな武器だと感じました。
技術を極めるというより、「会話できるところまで理解しておく」のは、
事業側の責任でもあるのかもしれません。
③ 事業の整理=情報設計の整理になる
トップページって、結局は「会社の自己紹介」そのものです。
どのブロックを上に置くか。何を“New Contents”として掲げるか。
どの実績を代表作として顔にするか。
これを決めていく作業は、そのまま「自分は今、どんな事業をやっていて、何を一番届けたいのか?」を
考え直す作業でした。
手を動かしながら、
「赤坂経済新聞だけじゃなく、上京ライフも、しろくろ書房も同じ線上にある」
「ニュースも、冊子も、本も、“まちの声”を編集して届けるという点では同じだ」
と、自分自身に何度も確認していた気がします。
クリエイティブの仕事が、また楽しくなった
もうひとつ、大きな発見がありました。
「ああ、自分はやっぱりクリエイティブの仕事が好きなんだな」と、素直に思えたことです。
普段は、ことばの仕事をしていると、たくさんの人が関わる分、調整も多くて、
気づけば朝から夜までずっとパソコンの前にいる日も少なくありません。
やりがいのある仕事である一方で、「好きだからこそ、ちょっと苦しくなる瞬間」もあります。
今回のホームページ改修は、久しぶりに
純粋に「つくること」そのものが楽しい時間でした。
どの順番で見せたら、うちの世界観が一番伝わるか。
どの写真を置いたら、目に入った瞬間に“らしさ”を感じてもらえるか。
どの言葉を見出しに据えたら、「ここから読んでみよう」と思ってもらえるか。
ひとつひとつ試しながら、
「これいいな」「こっちのほうが伝わるな」と、デザインと文章を行ったり来たりする作業が本当に楽しかったです。
そして、
「一本でも早く、このWORKS欄に載せられるような記事やプロジェクトをつくりたい」
という気持ちも、前より強くなりました。
せっかく手をかけて整えた“自分の庭”だからこそ、
ここに並べたいコンテンツを、もっと増やしていきたい。
そんな前向きな欲も、改めて湧いてきています。
まだ途中だけど、「幹」ができた感覚
正直に言うと、今回のリニューアルはまだ“完成”ではありません。
BLOGまわりの整備や、WORKSの見せ方、細かなテキストの見直しなど、これからやりたいことはたくさんあります。
それでも、「ブラインドファストという木の、幹の部分は見えてきた」という手応えがあります。
この先、
・上京ライフのページを、もっと上京者に寄り添った形に整えたり
・しろくろ書房の棚を充実させたり
・ローカルメディアと企業案件、両方の“線のつながり”が伝わるようなWORKSを作り込んだり
少しずつ「枝葉」を育てていけたらと思っています。
おわりに
もしよかったら、新しいホームページをのぞいてみてください。
「この導線、こっちのほうがよくない?」「こういう実績も載せたほうがいいのでは?」など、
ご意見やご感想をもらえたら、すごくうれしいです。
今回、自分ひとりでサイトをいじり倒したことで、
事業のことも、自分自身のことも、前より少しクリアに見えるようになりました。
これからも、まちと企業と人をつなぐ編集・制作チームとして、
一つひとつのプロジェクトと、ちゃんと向き合っていきます。